開発者モード
概要
ここではenebular-agentの開発者モードについて説明します。
開発者モードはenebular-agentの起動モードの1つです。
説明
モード
enebular-agentの起動モードには、ノーマルモードと開発者モードの2種類があります。
開発者モードの場合は、enebular editorのリモートモードで接続し、デバイス上のフローを直接編集できます。
リモートモードは、Raspberry Piのセンサー用Nodeなど、デバイス依存のNodeを用いたフローを編集する場合に使用します。
リモートモードでのフローを編集の詳細はリモートモードでフローを読み込みを参照してください。
※ エージェント実行環境でenebular-agentを利用する場合は、リモートモードでフローを編集することはできません。
起動時動作
Linuxの起動時にenebular-agentはインストールした起動モードで起動されます。
起動モードを開発者モードでインストールした場合(オプション--dev-mode
指定)は、enebular-agentは開発者モードで起動され、起動モードをノーマルモードでインストールした場合(オプション--dev-mode
省略)は、enebular-agentはノーマルモードで起動されます。
注:オプション--no-startup-register
は省略されるものとして説明しています。
インストール時に指定する起動モードは、ノーマルモードを推奨します。
(常時、開発者モードのまま使用するのは、セキュリティのリスクが高くなるため)
プロセスについての詳細は、ユーザー/フォルダー - ユーザーを参照してください。
インストールのオプションの詳細は、インストール手順 - オプションを参照してください。
事例
設定方法
起動モードの設定方法を、インストールの場合と運用の場合に分けて示します
インストール時の設定方法
インストール時に起動モードはインストール手順 - オプションの--dev-mode
で指定します。--dev-mode
を指定した時は、開発者モードになり、省略時した時は、ノーマルモードになります。
開発者モードを使用する場合は、インストール時の起動モードはノーマルモードとし、運用時にコマンドで起動モードを開発者モードに変更する方法を推奨します。
運用時の設定方法
運用時に起動モードをコマンドで変更することも可能です。
手順としては、enebular-agentのサービスを停止し、起動モードを指定してenebular-agentを実行し、enebular-agentのサービスを起動します。
-u
または--user
を<ユーザー>に指定し、-d
または--install-dir
を省略してインストールした場合の起動モードの変更手順を以下に示します。-u
または--user
の指定をしていない場合は、<ユーザー>
をenebular
に置き換えて読み進めてください。
まず、インストール時に-u
または--user
で指定した<ユーザー>
にてログインし、次の手順にしたがって操作します。
【別のnode.jsがインストールされている環境の場合】環境変数PATHの設定
enebular-agentの起動には、enebular-agentインストーラーが用意したバージョンのnode.jsが必要です。
Raspberry Pi OS等、標準でnode.jsがインストールされている環境では、まず次の手順にしたがい、enebular-agentのインストーラーが用意したnode.jsを使用して起動するように環境変数PATHを設定します。
export PATH=$PATH:/home/<ユーザー>/nodejs-v<バージョン>/bin
export PATH
※<バージョン>
の部分はenebular-agentのバージョンにより異なります。
enebular-agentとnode.jsのバージョン対応は下表を参照してください。
enebular-agentのバージョン | node.jsのバージョン |
---|---|
2.18.0 | 18.15.0 |
2.17.0 | 14.19.1 |
2.16.0 | 12.22.10 |
2.15.5 | 12.22.5 |
2.15.4 | 12.21.0 |
2.15.3 | 12.20.0 |
2.15.0~2.15.2 | 12.18.1 |
2.10.0~2.14.1 | 12.14.0 |
2.3.1~2.9.1 | 9.2.1 |
enebular-agentが2.16.0の場合のコマンド例
export PATH=$PATH:/home/<ユーザー>/nodejs-v12.22.10/bin
設定が終わりましたら、以下のうちのいずれかの方法でenebular-agentを起動します。
起動モード=開発者モードにする場合
sudo systemctl stop enebular-agent-<ユーザー>.service
/home/<ユーザー>/enebular-runtime-agent/ports/awsiot/bin/enebular-awsiot-agent --dev-mode
起動モード=ノーマルモードにする場合
sudo systemctl stop enebular-agent-<ユーザー>.service
/home/<ユーザー>/enebular-runtime-agent/ports/awsiot/bin/enebular-awsiot-agent
ここで設定した起動モードは、今動作させたenebular-agentに対してのみ有効で、実行を中断した場合やログインし直した場合は、もう一度上記の手順をPATHの設定から行う必要があります。また、Linuxを再起動させた場合は、enebular-agentはインストール時に指定した起動モードで起動します。