クラウド実行環境とは
クラウド実行環境の概要
クラウド実行環境は、Node-REDのフローを実行するクラウド環境です。
クラウド実行環境で実行できるフローは、通常のNode-REDのフローとは異なり、enebularのオフィシャルノードであるLCDP inとLCDP outノードを利用して作成する必要があります。LCDP in / outノードの役割は以下の通りです。
- LCDP in: フローの起点となるノードです
- LCDP out: フローの終点となるノードです
LCDPとは、Low-Code Development Platformの略で、ここではenebularのクラウド実行環境で動作するフローの開発環境を指します。 LCDP in / outノードは、Discover Assetsからプロジェクトにインポートして利用します。
通常のNode-REDでは、Injectノードを使って定期的に実行するフローを作成したり、HTTP In / Responseノードを使ってHTTPリクエストで呼び出すフローを作成・実行できますが、クラウド実行環境ではそのようなフローを実行できません。
作成したフローは、クラウド実行環境にデプロイして利用しますが、デプロイしただけでは実行されません。実行するには、トリガーと呼ぶ、フローの呼び出し方法を設定する必要があります。
トリガーには、以下の二種類があります。
- HTTPトリガー
HTTPリクエストによりフローを実行するトリガーです。 - スケジュールトリガー
一定時間毎、または特定時刻になったらフローを実行するトリガーです。
クラウド実行環境にフローをデプロイし、利用可能にする流れは以下の通りです。
- クラウド実行環境を作成します
- クラウド実行環境にデプロイするフローを作成します
- クラウド実行環境にフローをデプロイします
- クラウド実行環境にトリガーを設定します
フローの作成の仕方については、「クラウド実行環境向けフローの作成」で説明します。
クラウド実行環境の作成、フローのデプロイ、トリガーの設定ついては、「クラウド実行環境の管理」で説明します。
利用制限
クラウド実行環境は、プロジェクトプランに応じた利用制限があります。
プロジェクト毎に作成できるクラウド実行環境数
プロジェクト内に、以下の上限を超えてクラウド実行環境を作成することはできません。
- エンタープライズプランのプロジェクトの場合: 5
- トライアルプランのプロジェクトの場合: 2
- フリープランのプロジェクトの場合: 2
月当たりの利用上限
月間のクラウド実行環境の使用状況には、以下の上限があります。
エンタープライズ | トライアルおよびフリー | |
---|---|---|
HTTPリクエスト回数 | 3,000,000回 | 50,000回 |
実行時間 | 1000時間 | 24時間 |
ログサイズ | 5GB | 0.1GB |
送信メッセージ数 | 100000 | 10000 |
送信メッセージサイズ | 512MB | 64MB |
上限を超えた場合は、以下の通りクラウド実行環境の利用は制限されます。
- スケジュールトリガー/HTTPトリガーのいずれの方法でもフローを呼び出せません
- クラウド実行環境の設定を変更できません
- クラウド実行環境を削除できません
- エージェント実行環境とのメッセージのやり取りができません
制限されても、次の月の1日1時頃(UTC時間)に制限は解除されます。
この上限は、プラットフォームとしての上限値になります。お客様のご契約内容により、実際に使用可能なリソースの上限枠は異なります。
上限枠を超える利用がある場合はサポートまでご相談ください。
固定IPアドレスの利用
クラウド実行環境で固定IPアドレスを利用できます。
固定IPアドレスを利用すると、クラウド実行環境から外部サービスにリクエストを送信したときに送信元のIPアドレスが固定されます。
たとえば、リクエストを送信したい外部サービスに特定のIPアドレス以外からのリクエストを受け付けないというセキュリティ要件がある場合、この機能を使うことで要件を満たすことができます。
固定IPアドレスを利用したい場合は、サポートまでご連絡ください。